まず理解したいのは、SDGsには『環境』『経済』『社会』の三側面があることです。
この概念を分かりやすく整理したものが、環境、経済、社会を三層構造で表した木の模式図です。
木の枝には、環境、社会、経済の三層を示す葉が繁り、木を支える幹は、ガバナンス(企業統治)を示しています。
木の幹に例えられているガバナンスは、SDGsが目指す環境、経済、社会の三側面の統合的向上を達成する手段として不可欠なものです。
木の根に最も近い枝葉の層は環境であり、環境が全ての根底にあり、その基盤上に社会経済活動が依存していることを示しています。
一つのゴールやターゲットのみの達成を目指すことは、時として他のゴールやターゲットの達成を妨たげる可能性があります。
SDGsを環境、経済、社会を三層構造で表した木の模式図のように、1つを強調しても、1つが欠けていては、木は大きく育ちません。
SDGsは「世界全体の普遍的な目標とターゲットであり、これらは、統合され、不可分のもの」とされています。
つまり、『環境』『経済』『社会』の三側面をバランスよく目標設定することが求められます。
SDGs目標はバックキャストの手法で立てます。
バックキャストとは、ある事柄において、目標となる未来を定めた上で、そこを起点に現在を振り返り、今何をすべきか考える未来起点の発想法です。
例えば、AppleのiPhone設計のように到達する未来デザインから決めて、具体的方法を探っていきます。
SDGsの理念に基づく、バックキャストの手法による企業経営の考え方で、経営の在り方について検討します。
次に、SDGs達成に向けた宣言書例を示します。
目標(宣言書)を決めたら、関連する具体的な取り組みを一つひとつ決めます。
SDGsは「目標ベースのガバナンス」といわれるように、国連は細かいルールを決めていません。
企業が主体的に自由に取り組みます。
政府・自治体・企業と共にさまざまな研究を進める、慶應義塾大学SFC研究所 xSDG・ラボでは、「企業のためのSDG行動リスト」を公表しています。