ブラック校則とは、一般社会から見れば明らかにおかしい校則や生徒心得、学校独自ルールなどの総称として定義します。
ブラック校則の具体的な例としては以下のようなものがあります。
・肌着、靴下の色を無地に指定
・髪形を指定(男子は丸刈り、女子は二つ結びなど)
・スカートから膝が見えたらダメ
・白以外のキャミソールを着用していないか「下着チェック」
・地毛なのに髪色を注意される
・地毛証明書と反省文の提出を求められた
・どれだけ寒くてもブレザーの上にコートを着てはだめと言われる
専門家の調査によると、不登校になった約10%の子どもたちが校則を理由に不登校になったといいます。
学校のルールづくりが原因で不登校になってしまう現状は、何としても改善されなくてはなりません。
ルールがあるからこそ、学習環境が保証されているという意見もありますが、一度作られた校則が見直されることなく、現在もずっと残り続けている場合が多いです。
校則を一方的に押し付けるだけではなく、一緒に考えていくスタンスも大切です。
【実例】
・文部科学省も“ブラック校則”を指摘しています。行き過ぎた校則に対して文部科学省も問題視しており、校則が社会や時代の現状に即しているか積極的に見直すように指示も出されています。
・中央大学付属高等学校では、生徒と教師が話し合うことで校則をつくり続けています。生徒は茶髪・ピアス・私服も許可されています。より良い学校生活を送るために「どうしたらもうちょっとよくできるかを考える癖がついてるのかなと思う」と、元生徒会長は話していました。
・現状校則見直しのプロセスが明文化されていないことから、2021年1月28日に、「校則の改正プロセス明文化」などを求める提言書を高校生らが文部科学省に提出しました。「校則の改正プロセス明文化」や、「学校運営への生徒参加」、「調停者制度(メディエーター)」の導入などを文科省に提言しました。
・全ての佐賀県立学校で2021年度、髪の毛の色やくせなどを学校に申し出る「地毛申請」がなくなりました。高校の生徒指導教諭は、削除した経緯について「生徒を締め付ける意味合いが強いことから、校則として残す必要はないと判断した」と話しました。
これまでは、大人の言うことに従う子どもが良い子とされてきました。
しかしこれからの時代は、さまざまな問題に対して自らアクションを起こせる人材が求められます。
教師側も校則の意義を理解しておらず、ただ生徒に守らせることだけ考えている場合もあります。
校則の意義を教師も学び、生徒と一緒に成長する必要があります。
ブラック校則の見直しの流れがある今、生徒と教師で校則を見直す機会を設けるのも良いかもしれません。
目標4、すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
目標10、国内および国家間の不平等を是正する