地産地消とは、「地元で生産されたものを地元で消費する」という意味の言葉です。
簡単に言えば、地元で生産された農作物を食べるということです。
地産地消は、さまざまな意味でSDGsに貢献できます。
まず、地元で生産されたものを地元で消費すれば、長い距離を運ぶ必要がなくなります。
海外などから輸入して長い距離を輸送すれば、飛行機や船、自動車などの燃料を使うため、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスを大量に出してしまうことにつながりますが、それを大幅に削減できます。
それに対し、地元で消費すれば、新鮮な食品を食べることができますし、輸送時間が短いぶん、販売時間も長くできますから食品ロスの削減にもつながります。
【大学生の運営するテークアウト専門店】
埼玉県のさいたま市大宮区に、食品ロスを減らそうと考えた大学生の運営するテークアウト専門店「やさいのあるくらし。」があります。
廃棄される規格外の野菜を地元農家から有償無償で譲り受け、スムージーやキッシュに加工して販売しています。
運営している堺大輔さんは「何げなく消費している食べ物が廃棄されていることを多くの人に知ってもらいたい」と開業の理由を説明しています。
地産地消も意識して、市内の農家4軒を取引先として開拓しました。
成長し過ぎたり、小さかったり、傷がついたりした小松菜、ジャガイモ、ナスなどを有償無償で譲り受け、調理して商品価値を付加して販売しています。
堺さんは「廃棄されていた野菜から新たな価値が生まれる。お客さんは購入して食べることで、社会課題の解決に貢献できる」と意義を語っています。
メニューは、小松菜とバナナ、小松菜とマンゴーのスムージー(Sサイズ300円、Mサイズ350円)、小松菜などを使ったキッシュ(350円)、ナスなどを使ったカルツォーネ(350円)、有機ジャガイモのフライドポテト(150円)です。
【全国学校給食甲子園】
「全国学校給食甲子園」は、学校で提供している給食の献立で地産地消への取り組みなどを競うものです。
全国の学校給食では、地域でとれるさまざまな地場産物を食材として利用した献立が出されています。
学校給食は、食の文化、子どもの健康を守り育てる食育の現場であり、食の地域ブランドにも密接に関わっています。
地域で生産された旬な食材を、旬な時期に消費するという意味の「旬産旬消」という言葉もあります。
旬の農作物は、ガス・電気などの燃料を使う温室などを使って育てる手間をかける必要がないため、環境に優しくつくることができます。
また、旬の野菜のおいしさも魅力です。
地産地消を意識するだけで、食料を輸送するエネルギーの削減、食品ロスの削減に貢献できます。
目標11、都市を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする
目標12、持続可能な消費と生産のパターンを確保する
目標13、気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る