日本は、少子高齢化の進展や、アジアを中心とした新興国の台頭などに伴う国際競争の激化などで構造的な課題を抱えています。長引く不況に耐え苦しんだ日本の企業。事業を継続するための工夫のひとつが、人件費の削減でした。
日本は、少子高齢化の進展や、アジアを中心とした新興国の台頭などに伴う国際競争の激化などで構造的な課題を抱えています。
長引く不況に耐え苦しんだ日本の企業。事業を継続するための工夫のひとつが、人件費の削減でした。正規雇用者を減らし、その分だけ非正規雇用者を増やしました。
非正規雇用者が雇用者全体の40%を超える状況で、国税庁の2019年民間給与実態統計調査では、正規雇用の平均給与が503万円に対し、非正規雇用が175万円となっており、と正社員の平均給与差は328万円でした。
この格差から、「結婚したくてもできない」「子どもが欲しくても産めない」など大きな社会問題となっています。
また、新型コロナウイルス禍は日本経済を直撃し、深刻な格差をあらわにしました。弱い立場の人はさらに弱く、強い立場の人は一段と強くなりました。
世界の億万長者の資産は、ここ10年ほど毎年約13%ずつ増加しています。
中でもトップ8人の資産は、世界中の資産の約半分を占めています。
所得の格差が多くの国でかつてないほど拡大しています。
もっとも貧しい人たちのグループでは、子どもたちが量も質も不十分な食事しかとれなかったり、病気になっても病院にかかることができなかったり、学校に通うこともできなくなったりと、さまざまな困難に直面します。